Mailtrapへの
移行方法

このガイドでは移行プロセスを段階ごとに説明し、よくある質問に答えます。

ステップ1:乗り換えの準備

Mailtrapに移行する前に、重要なデータを失わないように簡単な準備を行いましょう。

1. 現在の抑制リストをエクスポートする

抑制リストには、バウンス、スパム苦情、配信停止などのイベントに基づいて、メールを送信できないすべてのメールアドレスが含まれています。

メールの配信率と送信元のレピュテーションを保護するために、メール送信を開始する前にMailtrapに抑制リストをインポートすることを強くお勧めします。このステップをスキップすると、高いバウンス率やスパム苦情が発生し、アカウントが一時的に停止されてしまう可能性があります。

したがって、準備の一環として、まず現在の送信プロバイダーからそれをエクスポートし、手元に置いておきましょう。

2. 送信統計をエクスポートする(可能な場合)

時折、私たちは一斉配信やマーケティングをご利用のお客様に対し、前のプロバイダーからのメール送信統計の提供をお願いすることがあります。プロバイダーが統計やレポートのエクスポートを許可している場合、それを手元に置いておくと便利です。

Mailtrapコンプライアンスチームは統計の提供をご依頼することがあるので、ドメインにGoogle Postmaster Toolsを設定してくことをお勧めします。配信率を追跡するのに役立ちます。

3. 最大1時間あたりの送信量を見積もる

潜在的なメール配信の遅延を避けるために、最大1時間あたりの配信量を見積もり、それを弊社のサポートチームに伝えます。

4. Mailtrapのドキュメントに慣れる

人気のあるプロバイダーとMailtrapの比較を見てみましょう。APIエンドポイント、用語、技術機能を比較しています。Mailtrapに慣れて、すべてのデータを正しく転送するのに役立ちます。詳細については、次のガイドをご参照ください。

APIドキュメントはこちらです。すべてご自身で比較される、または上記でカバーされていないプロバイダーを使用している場合に役立ちます。

5. 弊社の配信専門家と話す

大量送信元(20万通以上/月)である場合、移行を開始する前に配信チームにご相談ください。乗り換えプロセスをサポートし、専用IPを割り当て、すべてが正しく設定されているか確認いたします。

6. マルチテナントサービスがある場合はサポートチームにご連絡ください

マルチテナントサービス(複数のドメインやサービス)を持っている場合は、送信を開始する前にサポートチームにご連絡ください。特別なコンプライアンス プロセスを手配し、1つのテナント(ドメイン)の悪い評判があなたのアカウント全体や他のドメインをブロックしないようにします。

ステップ2:Mailtrapの設定

以前のプロバイダーから必要なデータをすべて収集したら、Mailtrapでの設定を開始できます。

1. アカウントを作成する

このプロセスは非常に簡単です。サインアップページに移動し、希望する登録方法を選び、必要なフィールドに記入します。

2. 支払い情報を追加する

有料プランを利用する場合は、支払い情報を追加します。年間プランが必要な場合やクレジットカード以外の支払い方法を使用する場合は、サポートチームにご連絡ください。

3. ドメインを追加して確認する

Mailtrapを使って受信者にメールを送信するには、所有されている送信ドメインを追加・確認する必要があります。確認とは、MailtrapのDNSレコードをドメインプロバイダーに追加することを意味します。このプロセスの詳細な手順はこの記事をご参照ください。

Mailtrap DNSレコード

4. 確認とコンプライアンスチェックが完了するまで待つ

ドメイン確認は、すべてのレコードを正しく追加した場合、通常数分から数時間かかります。その次のステップはコンプライアンスチェックです。

これはMailtrapに追加された新しいドメインを確認するプロセスです。すべてのDNSレコードが正常に確認されると、ドメインは自動レビューを受けます。通常、数分で完了します。詳細はこちらをご参照ください。

確認済みのドメインおよびコンプライアンスチェックの完了

大量配信または特定のケースでは、弊社配信チームがGoogle Postmasterデータへのアクセスを要求することがあります。大規模配信をされる場合、以前の送信ソリューションからのメールリストや統計情報をご依頼することがあります。

重要な注意事項:コールドメール アウトリーチは許可されていません。

5. サプレッションをインポートする

前述のように、Mailtrapでメールを配信する前にサプレッションをインポートすることを強くお勧めします。必要なすべての手順についてはこちらをご参照ください。

6. Mailtrapをアプリ、サービス、プラットフォームに統合する

次の重要なステップは、SMTPまたはAPIを使用してMailtrapをアプリ、サービス、プラットフォームに統合することです。

SMTP統合

SMTP統合の場合、アプリやプロジェクトのSMTP設定を開き、ホスト、ポート、ユーザー名、パスワードをMailtrapの認証情報に置き換えます。認証情報はIntegrationタブのSending Domainsで確認できます。この記事に記載の指示に従ってください。

トランザクションメールを配信するには、以下の認証情報を使用します。

トランザクションストリーム(Transactional Stream)の設定

バルク(大量)ストリーム(Bulk Stream)でメールを配信するには、以下の認証情報が必要です。

バルクストリーム(Bulk Stream)の設定

API統合

SMTP認証情報と同様に、API認証情報もIntegrationタブのSending Domainsで確認できます。ここでも、既存の認証情報をMailtrapのHost(APIエンドポイント)およびAPI Tokenに置き換える必要があります。詳細な手順はこちらでご確認ください。

トランザクションストリーム(Transactional Stream)向けのAPI認証
トランザクションストリーム(Transactional Stream) API認証情報
バルク(大量)ストリーム(Bulk Stream)向けのAPI認証情報
バルク(大量)ストリーム(Bulk Stream)向けのAPI認証情報

SDK統合

MailtrapにはPHPNode.jsPythonRuby、およびElixirのSDKがあります。プロジェクトがこれらの言語で書かれている場合、パッケージをインポートし、GitHubに表示通りにメール送信スクリプトを設定できます。

7. 専用IPのリクエスト(20万通以上/月)

月に20万通以上のメールを配信する場合は、専用IPをリクエストする必要があります。これにより、高い到達率を維持し、他の送信者がお客様のレピュテーションに影響を及ぼさないようにします。

弊社では専用IPの自動ウォームアップを提供しています。こちらをリクエストするにはサポートチームにご連絡ください。

一部のケースでは、小規模配信の場合でも専用IPを有効にするよう弊社配信チームが求めることがあります。

専用IPはBusinessプランまたはそれより上のプランに含まれています。

8. Mailtrapでテンプレートを再構築する(オプション)

既に現在のプロバイダーでテンプレートをお持ちの場合、それらをMailtrapで再構築できます。現時点ではテンプレートを直接インポートすることはできませんが、手動でコピーできます。MailtrapはHandlebarsをテンプレートのマークアップとして使用しています。

Mailtrapにはドラッグアンドドロップエディタとコードエディタがあり、ご希望のオプションをお選びいただけます。またエディタに慣れるための既製のテンプレートもご用意していますので、古いテンプレートを簡単に再構築できます。詳細はこちらをご参照ください。

弊社のテンプレートは、Mailtrapのすべての製品(メール配信API/SMTP(Email API/SMTP)、メールマーケティング(Email Marketing)、およびメール送信テスト(Email Testing))で使用できます。テンプレーのスキーマについては、APIドキュメントをご参照ください。

9. オプションの手順

  1. 開封率とクリック率を追跡するためのトラッキング設定

  2. メールに解除リンクを追加するための解除設定

  3. ほぼリアルタイムで配信データを提供するWebhooks

10. 設定のテスト

これで、お客様のプロジェクトはMailtrapを使用してメールを配信する準備が整いました。ただし、すべてが順調に動作することを確認するために、ステージング環境で設定をテストすることをお勧めします。これにより、すべての認証情報が正しく移行されているか、設定にエラーがないかを確認できます。

重要: 存在しないメールアドレスにメールを送信して設定をテストしないでください。バウンス率を高め、送信者のレピュテーションに悪影響を与えてしまいます。代わりに、MailtrapのEmail Testing を使用してステージングおよび開発環境でメールをテストし、ワークフローを自動化し、HTML/CSS を検証してください。

その他の便利な機能

下記の他の便利な機能もご用意しております。

  • ユーザーの権限を管理するためのユーザー管理
  • 異なるアプリケーションに異なるAPIキーを作成するためのAPIトークン
  • 顧客にメールキャンペーンを作成、スケジュール、および送信するためのEmail Marketing

FAQs

移行中に送信が中断されないようにするにはどうすればよいですか?

送信ボリュームが50万通以上の場合、移行期間中は複数のプロバイダーを使い負荷を分散することを強くお勧めします。例えば、現在のプロバイダーで7割のメールを送信し、Mailtrapで3割送信し、その比率を徐々にMailtrapに移行させることを意味します。詳細なウォームアップスケジュールについては、当社の配信チームにお問い合わせください

送信制限はありますか?

はい。現在、1時間あたりの制限、毎日の制限(無料プランのみ)、および接続制限があります。詳細はこちらをご参照ください。制限は初期設定であり、送信量とレピュテーションに応じて自動的に調整されます。

現在のプロバイダーに合わせて送信制限を増やすことはできますか?

送信制限を増やしたい場合は、弊社サポートにご連絡ください。お客様とビジネスニーズに最適なソリューションを見つけるように努めます。

必要な機能がいくつかありません。対応してもらえますか?

サポートにご連絡ください。お客様のリクエストを確認し、可能な対策を提案いたします。

割引はありますか?

大規模配信者向けに割引とカスタム価格を提供しております。月に500万通以上のメールを送信される場合は、弊社サポートにご連絡ください。

非営利団体向けには、次の割引を提供しております。

  • 無料のメール送信テスト チームプラン;
  • 無料のメールAPI/SMTP ベーシック10kプラン;
  • 他の有料プランの50%割引。

複数のサブドメインからメールを送信しています。それぞれ確認する必要がありますか?

はい。メール認証の要件を満たすには、Mailtrapで各ドメインを確認していただく必要があります。

Mailtrapではいくつのドメインを持つことができますか?

無料プランでは1つのドメインしか持てません。有料プランでは最大1,000のドメインが許可されています。さらに必要な場合は、当社までご連絡ください。

私だけがメールを送信できるように、私のIPを許可リストに追加できますか?

はい、有料プランではこの機能に対応しております。弊社サポートにご連絡ください。

疑わしい活動があった場合はアカウントをブロックしますか?

はい。サービス利用規約の重大な違反(例:スパムやコールドメール アプローチ)に対しては、アカウントを即座にブロックします。その他の場合は、アカウントを一時的に停止いたします。メールは引き続き受け付けますが、停止が解除されるまで送信されません。弊社はセキュリティとコンプライアンスを非常に重視しているので、利用規約に従ってMailtrapを使用するようにしてください。

このような措置は弊社のシステムを保護し、ユーザー(およびユーザーのレピュテーション)をスパムの乱用から守るのに役立ちます。

メールボックスプロバイダーからのスパムの苦情を受け取っていますか?

はい。弊社はほとんどのフィードバックループに統合されています。ただしご存知かもしれませんが、Gmailはこれについてのデータを提供していません。有料プランのお客様の場合、Googleポストマスターツールへの閲覧アクセス権を弊社に与えることができます。こちらでそのデータを弊社の監視システムに追加できますが、現時点ではインターフェースには表示されません。